クーリングオフの取扱説明書 山口行政書士事務所
 


■ 内容証明郵便とは?

郵便法第63条は「内容証明の取扱いにおいては、公社において、当該郵便物の内容たる文書の内容を証明する。」と規定されています。すなわち、どのような内容の文書を出したかを日本郵政公社に証明してもらえる制度であり、この制度を利用した郵便物が内容証明郵便なのです。

内容証明郵便は郵便物である文書の内容が公的に証明され、差出日も証明されますが、その他の法的効果はなく、普通の郵便物となんら変わりありません。また、内容証明郵便で行われる文書の内容の証明とは、「AさんからBさん宛てに、これこれこのような内容の文書が郵送されました。」ということを証明するだけであって、文書に書かれた事実等(Ex.債権の存在等)を証明するものではありません。

相手方に通知をしたり請求したりすることは法律上、重要な効果を生じることが少なくありません。その際、口頭での請求や普通の郵便物での請求では、いざ裁判となった時に相手方に「請求されていない」「そのような手紙は受け取っていない」と言われて争った場合、請求した事実を証明することは非常に困難です。その点、内容証明郵便を利用していれば郵政公社が証明を行ってくれるので、このような問題が起こる可能性は極めて低くなります。このように、内容証明郵便は裁判時に有力な証拠としての役割があるのです。

また、内容証明郵便は裁判時に有力な証拠となりうるので、次の段階として裁判を予定していることを伝えるという事実上の効果もあります。

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■ 内容証明郵便の注意点

内容証明郵便は差出人の強い意思表示を表すもので、裁判となった場合の有力な証拠となり得るものですから、その作成・提出には細心の注意を払い、冷静な対処をする必要があります。

冷静な判断ができない状態だと、内容証明郵便の作成・提出にも細心の注意を払うこともできず、勢い余って脅迫や恐喝じみた文章を書いてしまうおそれがあります。そうすると、相手方から逆に訴えられてしまう危険性がありますので、内容証明郵便を取り扱う時は、第一に冷静な対処が必要です。

内容証明郵便を出さない方がよい場合
何らかの意思表示を行う場合、すべて内容証明郵便を利用すれば良いというわけではありません。上述のように内容証明郵便は裁判となった場合に有力な証拠となりうるものであり、受け取った人によっては気分を害して問題がこじれてしまう場合があります。したがって、そのような場合は内容証明郵便ではなく、普通の手紙による意思表示の方が効果的ということが少なくありません。

また、かかえている事案がその後訴訟等の深刻な問題に発展するようなことが予想される場合には、自ら内容証明郵便を出したりせずに、最初から弁護士等に相談したほうがよいでしょう。相談せずに内容証明郵便を出したがために、その後自分に不利な展開してしまうこともないとは言えません。

内容証明郵便を受け取った場合
逆に内容証明郵便を受け取った場合はどのように対処すればよいのでしょうか?これも作成・提出の場合と同じく、冷静に対処することが大切です。

例えば、お金を借りてもいないのに「金を返せ」という内容証明郵便を受け取った場合、何も回答しなくとも理論上はなんら問題とはなりません。ただし、その後裁判になった場合に「相手方の主張を認めたのだから特別に反論もしなかったのだろう」と判断されてしまう要因となりかねません。この場合、相手方から内容証明郵便を受け取った時点で「お金を借りた事実はない」などの内容証明郵便を出してれば、はじめから相手方の主張と争っていたことを証明することができます。

ただ、内容証明郵便を受け取った場合については、その時々、状況によって対応が異なりますので、内容証明郵便を受け取った時点で専門家に相談したほうがよいでしょう。

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